原子力とエネルギーの学習遊園地。

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原子力情報・データ
やさしい原子力
Q


長期間運転を続けている
原子力発電所の安全対策は?



A
安全性を維持するために
いろいろな取り組みを行っています。


30年を超える原子力発電所では高経年化対策を実施

 原子力発電所では約1年ごとに定期検査を実施していますが、この他、約10年ごとの「定期安全レビュー」や30年を超える発電所への高経年化対策の実施など、いろいろな取り組みを行っています。
 定期安全レビューでは、約10年ごとに運転経験や最新の技術的知見をもとに、安全性・信頼性を評価し、点検や設備改造に反映しています。
 これに加え、運転開始後30年を迎える発電所では、設備や機械の品質・性能低下(経年変化)を予測・評価して、経年変化が将来的に問題にならないように高経年化対策をとっています。
 


定期安全レビューの内容
● 運転経験の包括的評価 運転管理、保守管理などの評価
● 最新の技術的知見の反映 国内外の事故・故障などから得られた教訓や安全研究・技術開発の成果に対する反映状況の評価
● 確率論的安全評価 トラブル発生確率と設備の故障確率などをもとに、重大な事故の発生確率を評価
● 高経年化対策 運転開始後30年を超える前に高経年化に関する技術評価や長期保全計画を策定

関西電力(株)美浜発電所3号機2次系配管破損事故の概要

 2004年8月9日、定格熱出力一定運転中の関西電力(株)美浜発電所3号機で、タービン建屋の2階にある復水配管が破損、内部を流れる2次冷却水が蒸気となって噴出し、定期検査準備のため同建屋内で作業していた11人が死傷する事故が発生しました。復水配管の破損は、中を流れる水によって経年変化事象の1つであるエロージョン・コロージョン(浸食・腐食)※が発生し、配管の厚みが薄くなったために起こったものです。また、この事故の直接的な原因は、破損個所が点検対象個所から漏れていたことにありました。

※エロージョン・コロージョン(浸食・腐食)…金属の腐食が水などの流れによって加速すること





 原子力発電所にあるすべての機器や構造物が高経年化対策の対象となります。機器・構造物について、構造や材質などを考慮して、グループ化します。そしてそれぞれのグループから機器や構造物の安全機能の「重要度」や使用条件(運転時間・最高使用温度など)をもとに代表機器を選定します。


  使用環境に加え、国内外の運転経験や研究などで得られたデータなどをもとにして、STEP1で選定された代表機器を構成部品に分解して、長期間の運転により、品質・性能低下が生じる可能性がある事象(経年変化事象)を抽出し、「代表機器の構成部品と想定される経年変化事象」の組み合わせをつくります。


 STEP2の組み合わせに対して、以下の観点で評価を行います。
1.健全性評価
 長期間の運転を想定しても、経年変化が問題とならないかどうか。
2.現状保全評価
 定期検査などで行っている検査や点検が、経年変化に対応した内容となっているかどうか。

 STEP3の評価結果をもとに、問題となるような経年変化が起きないようにするために、検査や点検の範囲拡大や内容充実を含んだ長期的な点検計画(長期保全計画)を作成します。運転開始後30年を超えた定期検査から、長期保全計画に基づいた検査や点検を、追加して行います。
 その後、約10年ごとに再評価して、新しい点検データなどを長期保全計画に反映していきます。

 

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